司法書士が登記以外にできること
登記以外に司法書士ができる業務
登記とか、司法書士というものはわかったけど、それ以外に相談できることはないの?答えは、「あります」。
- 借金を整理してもらいたい。
- 訴えられた。簡易裁判所へ代理出頭してもらいたい。
- 成年後見人制度について家庭裁判所へ申請したい。
- 保佐人と補助人の違いを知りたい。
「登記の専門家」ではありますが、他にも専門的に行っている業務があるのですね。
ただ、弁護士と重複する範囲となってしまいますが、違いは「価格」と「範囲」です。
弁護士と司法書士の違い
- 弁護士は、高いけどなんでもできます。
- 司法書士は、裁判代理は家庭裁判所まで、家庭裁判所への申し立てや、破産申し立てなどは、あくまで「書類作成代理人」としてのみ。代理はできません。
本来の司法書士業務
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登記又は供託に関する手続についての代理(1号)
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法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類の作成(2号)
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法務局又は地方法務局の長に対する登記又は供託に関する審査請求の手続の代理(3号)
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裁判所若しくは検察庁に提出する書類又は筆界特定の手続において法務局若しくは地方法務局に提出し若しくは提供する書類の作成(4号)
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上記に関する事務に関し相談に応ずること(5号)
なお、これらの業務は資格者以外はすることのできない、いわゆる独占業務です。(司法書士法第3条第1項第1号~第5号)
上記に附帯・関連する司法書士業務
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当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財産の管理若しくは処分を行う業務又はこれらの業務を行う者を代理し、若しくは補助する業務(司法書士法施行規則第31条第1項第1号)
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当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、後見人、保佐人、補助人、監督委員その他これらに類する地位に就き、他人の法律行為について、代理、同意若しくは取消しを行う業務又はこれらの業務を行う者を監督する業務(司法書士法施行規則第31条第1項第2号)
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司法書士又は 司法書士法人の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務(司法書士法施行規則第31条第1項第3号)
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競争の導入による公共サービスの改革に関する法律 (平成十八年法律第五十一号)第三十三条の二第一項 に規定する特定業務(司法書士法施行規則第31条第1項第4号)
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法第3条第1項第1号から第5号 まで及び前3号に掲げる業務に附帯し、又は密接に関連する業務(司法書士法施行規則第31条第1項第5号)
いわゆる成年後見人、相続財産管理人、不在者財産管理人、遺言執行者等の財産管理業務などの根拠規定です。(司法書士法第29条第1項及び司法書士法施行規則第31条)
+α。認定司法書士が通常の業務に加えて行える業務(簡裁訴訟代理等関係業務)
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簡易裁判所における民事訴訟手続の代理
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訴え提起前の和解(即決和解)手続の代理
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支払督促手続の代理
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証拠保全手続の代理
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民事保全手続の代理
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民事調停手続の代理
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少額訴訟債権執行手続の代理
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裁判外の和解について代理する業務
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仲裁手続の代理
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民事紛争の相談
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筆界特定手続について代理をする業務
法務大臣の認定をうけた司法書士(認定司法書士)は上記の業務を、本来の司法書士業務に加えて、行うことができます。
ただし目的の価額が裁判所法第33条第1項第1号に定める額を超えないものに限ります。(司法書士法第3条第1項第6号から第8号及び司法書士法第29条第1項第2号)